コラム

COLUMN

うつ病とうつ状態

医者からもらった診断書を見て、「うつ状態」と書かれていたことはありませんか?
自分が「うつ病」で通院していると思っている人の中には、このような診断書を見て、「うつ病」と「うつ状態」は何か違うのだろうかと疑問に思った人もいるかもしれません。

一般には、「うつ状態」と「うつ病」はあまり区別されずに使われているため、医者から「うつ状態」だと言われたり、憂うつさを自覚していたりすると、自分のことを「うつ病」だと誤解してしまうかもしれませんが、精神医学の世界では、憂うつな状態である「うつ状態」と、病気である「うつ病」は明確に区別されています。

「うつ状態」をきたす疾患は「うつ病」だけではありません。

もしかすると、その「うつ状態」は、適応障害や、軽度発達障害、パーソナリティ障害、その他の精神疾患によるものなのかもしれません。

適応障害

現代ビジネス社会において、仕事上のストレスは、避けて通ることのできないものです。
理不尽に怒鳴り散らす上司、嫌な同僚との人間関係、目標や納期のプレッシャー、長時間にわたる残業、満員の通勤電車…。
ストレスは、私たちの心身を蝕み、メンタルヘルス不調を招くリスクを高めます。

うつ病の診断を受けている人の中には、抑うつを伴う適応障害の人が多く含まれていると言われています。
抑うつを伴う適応障害というのは、いわば、新しい環境や、環境の変化にうまく適応することができず、憂うつになってしまっている状態です。
適応障害は、上司からの叱責など、何か明確なストレッサーによって発症し、落ち込み、不安、イライラだけでなく、心身にさまざまな症状が表れます。

ストレッサーから離れ、自宅療養することで、速やかに症状が軽快する人もいますが、元気になったからといって、再び同じストレッサーのある環境に身を置くと、すぐに症状が再燃してしまいます。

抑うつを伴う適応障害には、薬が効き難く、仮に元気になったとしても、再発を予防するためには、環境に適応するためのスキルを身につける必要があると考えられています。
うつ病の治療では、薬物療法や自宅療養が推奨されることもありますが、適応障害の人は、それだけでは再発を予防することができません。
うつ病のように薬を処方して安静をうながすだけでなく、時には、背中を押してあげるような支援も大切です。

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